Inspection Designerってなにするもの?
VisionPro 7.0で追加された新しい機能なんですが、いったいなんの役に立つのか、マニュアル読んだだけではほとんど理解できない謎の機能です。
Inspection Designerって?
- 画像処理ツールじゃありません
- 位置決めや欠陥検査に役立つ画像処理のツールじゃありません
- 開発と保守をラクチンにします
- 画像処理アプリケーションを作るエンジニアのための機能です
- 現場での仕様変更にも安心して対応できます
- 現場に導入後の変更によって今までうまくいっていたところへの副作用を発見できます
一言で書けば、「画像処理のユニットテスト」です。
ユニットテスト(Wikipedia)
最近では、VisualStudioにも標準搭載されている開発工程にテストを組み込んだ開発手法です。
Inspection Designerの使い方
Inspection Designerは、3つのステップで利用します。
【1】大量の画像にOK/NGのラベルを付けます
これはお客様につけてもらえると仕様の代わりになります。
非常に明確な仕様になります。NGの場合はどこがNGなのかも記録できます。
この作業はVisionPro付属のImage Grading Utilityで行います。
【2】画像処理をQuickBuildで作ります
未完成でもかまいません。とりあえず作ります。
その場合のルールは画像処理の手続きを、ToolBlockの中に入れることと
ResultAnalisysツールでOK/NGの判定をすることです
【3】1と2を照合します
QuickBuildのToolBlockにVerifyボタンが追加されています。
それを押すと、1で設定したOK・NGデータベースと、すべての画像でジョブが
自動的に実行されます。
1と2の結果が異なっている場合は、わかりやすく表示されるので、すべての
画像で結果が一致するまでジョブを調整します。
言葉で説明してもわかりにくいので実際に操作しているムービーを公開します。
InspectionDesignerPPTDemo.swf
このリンクからファイルをダウンロードしてください。ファイルはswfのフラッシュ形式ですので、ブラウザにドラッグ&ドロップすると再生できます。
まとめ
いかがですか?
なんとなく何をするものか雰囲気が伝わればいいのですが。
今のままでも、いちおう使えますが、Image Grading Toolがあまりに手動すぎますし、欠陥個所しか表現できません。実際には寸法だったり、OCRやOCVだったり、アプリケーションにはいろいろなバリエーションがあります。
まだまだ生まれたてのツールだと思って長い目でみてやってください。ただこういった開発者を助けてくれるツールが用意されてるようになったものVisionProらしい進歩だと思います。